北アイルランド出身のアーティストSheena Devitt さんが
イングランドで最も美しい大聖堂のひとつといわれる
ウェルズ大聖堂に彫刻作品を展示するというので
その設置のお手伝いに
詩人でクリエイティブコーチのMark McGuinness
でかけてきました。

"Wells Art Contemporary: Contemporary meets Medieval"と題された
展覧会は8月5日から9月2日まで
イングランド、ウェルズ大聖堂にて開催されます。

Sheenaさんの作品は
大聖堂内にあるシザー・アーチズ(鋏型のアーチ)という名前の、
鋏のような形をした支柱にインスピレーションをうけたデザインで、
大理石に手堀りの彫刻がほどこされた
荘厳な大聖堂にふさわしい、
静けさの中にも、
力強さと命の躍動を感じるものです。

作品のセッティング中にも
大聖堂を訪れた観覧者の多くが足をとめ
「どうやって作ったの?」「これの意味は?」
など、質問をしてきます。

そんな風に声をかけずにはいられないほど
そこに存在するだけで
見る人に語りかけてくるような作品なのです。

そして、少なくない数の人が
作品に手を触れようとしていたのは
Sheenaさんの彫刻が
「触れてみたい」と思わせるエネルギーを
放っているからなのだろうと、
感じました(私ももちろん
触らせてもらいましたよ!役得😁)。

それにしても、
これだけの作品を作り上げるとは
クリエイティビティの素晴らしさはもちろんのことですが
私はSheenaさんがノミを持って
石を彫っている姿を想像しながら
"Creativity, Focus, Patience"という言葉が
浮かんできました。

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「こんな作品を集中して
短期間で作り上げただなんてすごいね!」
という私に
「長い間ずっと作品づくりをしてきて
毎日ノミを使っているから
だんだんと体が使い方を覚えていったのよ。
そして、Patienceは子供を育てることから
学んだわ」
とSheenaさんは笑って答えてくれました。
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私にはアーティストの友人や知人が何人かいますが
彼らの作品や作品作りから
本当にやりたいことをやり続ける喜びと
そして、それを続けていくことの大変さを教えてもらいます。
そして、楽しいことばかりではなかったとしても
自分の情熱を傾けて
ものを作り上げることの素晴らしさを
強烈に感じさせてもらっています。

。。。大聖堂や教会、歴史ある建物の中で
コンテンポラリーなアートが展示されるというのは
イギリスでは時折行われていますが、
それでもやはり、こうして中世の建物の中で
モダンな芸術作品を見るというのは
エキサイティングで特別な機会です。

大聖堂の窓からの木漏れ日を受け、
光と影とともにマジックを生み出している
Sheenaさんの美しい作品、
もしこの夏、
イギリスに来るチャンスのある方は
ぜひ見に出掛けてみてください😊

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*Sheena Devittさんウェブサイト:https://www.sheenadevitt.com/
 
*SheenaさんとMarkがコラボレートしたconcrete poetryの作品“Elegy for Moss”もとても美しい作品です:Elegy for Moss – a Concrete Poetry Collaboration with Sheena Devitt

*ウェルズ大聖堂(Wells Cathedral)
住所:Cathedral Green, Wells, Somerset, BA5 2UE
Sheenaさんの作品が展示されている展覧会は8月5日〜9月2日まで開催

*ウェルズ大聖堂については以前コラムでご紹介したので、
ご興味のある方は、こちらの記事をどうぞ:https://lnkd.in/e-nMtCw3